INTRODUCTION

ホラー映画の新機軸!実話を基にした考察型体験ホラー!!

2000年、実際に起きた…幽霊団地事件

夜中、誰もいない部屋から響く音…勝手に開閉を繰り返すドア…チャンネルが勝手に切り変わるテレビ…
とある団地の一棟で数多の怪奇現象が報告される。

現地には大勢の警察やマスコミ、霊能者が押し寄せ、大パニックとなった怪事件だが、“建て付けの問題など、欠陥住宅であることに起因する現象だった”として、ある日突然事態は収束する。

驚くことに、その怪奇現象の発信源は他でもない住人たちだったとも言われる。

が…その裏で本当は何が起きていたのか?真実を知る者はだれ一人としていなかった…。

主演は、昨年末公開の主演作『成れの果て』での好演も記憶に新しく、近年話題作への出演が相次ぎ作品ごとにその表情を大きく変え、観る者を魅了してやまない、いま業界で最も注目される女優のひとり萩原みのりが務める。本作では死恐怖症(タナトフォビア)を抱える女子大学生を演じ、廃団地で起こる怪現象の謎を突き止めようと奮闘する姿は、後藤監督からまるでドキュメンタリーと形容されるほどの表現を見せつけている。

共演には、子役時代から数々の作品に出演している実力派の山谷花純。2020年『夏、至るころ』2021年『衝動』と主演作が続く倉悠貴、国内外問わず多くの賞を受賞している筒井真理子など。

メガホンを取るのは、『リトル・サブカル・ウォーズ ~ヴィレヴァン!の逆襲~』(2020)を監督し、世にも奇妙な物語を数多く演出およびプロデュースした奇才・後藤庸介。

本作では何度も観て確かめたくなる考察型恐怖体験ホラーという新ジャンルを開拓する!

STORY

とある地方都市に、かつて霊が出るという噂で有名な団地があった…。

女子大生の史織(萩原みのり)は、元カレの啓太(倉悠貴)が卒業制作に撮影するホラー映画のロケハンに、興味本位で同行する。

啓太の現在の恋人・真帆(山谷花純)と3人で向かう先は廃団地。廃墟同然の建物を進む一行だったが、そこには今も住人たちがいた。

不思議に思いながらもロケハンを進めようとすると、突如激しいラップ現象に襲われる。

騒ぎが落ち着いたかに見えたその瞬間、優しい声をかけてくれていた住人の一人が、目の前でおもむろに階下へ飛び降り自殺を図る…。
状況を飲み込めずに驚く史織達をよそに、住人たちは顔色一つも変えない。

何が起きているのか理解できないまま、その後も頻発する怪奇現象に襲われる史織たち…。

団地の住人たちは恐怖する3人を優しく抱きしめ、事態を受け入れることで恐怖は無くなると言葉巧みに誘惑してくる。

超常現象、臨死浮遊、霊の出現…徐々に「神秘的体験」に魅せられた啓太や真帆は次第に洗脳されてしまう。
仲間を失い、追い詰められた史織は、自殺者が運び込まれた建物内へ侵入するが、そこで彼女が見たものは、思いもよらぬものだった…!

CAST

萩原みのり/史織 役

Minori Hagiwara

1997年3月6日生まれ、愛知県出身。
「放課後グルーヴ」('13)でドラマデビュー後、映画『ルームメイト』('13)で映画デビュー。その後、映画・テレビドラマなどで活躍。近作に『アンダードッグ』(‘20)『佐々木、イン、マイマイン』(’20)『花束みたいな恋をした』(‘21)『街の上で』(’21)など出演作多数、昨年末公開の『成れの果て』(‘21)では主演を果たし、難しい役どころを見事に演じ切った。
その活躍は映画にとどまらず、ドラマ「RISKY」(‘21)「ただ離婚してないだけ」(’21)「ケイ×ヤク -あぶない相棒-」(‘22)などに出演、本年3月からは舞台「裏切りの街」にも出演するなど、いま最も注目される女優のひとり。

山谷花純/真帆 役

Kasumi Yamaya

1996年12月26日生まれ、宮城県出身。
2007年、エイベックス主催のオーディションに合格、翌年ドラマ「CHANGE」でデビュー。18年、映画『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』では末期がん患者役に丸刈りで臨み注目される。その後も映画『耳を腐らせるほどの愛』(‘19)『人間失格 太宰治と3人の女たち』(‘19)『とんかつDJアゲ太郎』(’20)などに出演。ドラマ「私の正しいお兄ちゃん」(‘21)「liar」(’22)と映画以外にも出演作が続いている、今後の活躍が期待される若手女優。

倉悠貴/啓太 役

Yuki Kura

1999年12月19日生まれ、大阪府出身。
19年にドラマ「トレース~科捜研の男~」で俳優デビュー。20年度後期放送のNHK連続テレビ小説「おちょやん」では主人公の弟を演じ、注目を集める。『夏、至るころ』(’20)で映画初主演。昨年(‘21)公開作品『樹海村』『まともじゃないのは君も一緒』『街の上で』『うみべの女の子』『スパゲティコード・ラブ』などに出演、同年末公開の『衝動』では自身二度目となる映画主演を果たしている。
本年も映画『KAPPEI カッペイ』に出演するなど、今後の益々の活躍が期待される。

筒井真理子/加奈子 役

Mariko Tsutsui

10月13日生まれ、山梨県出身。
82年早稲田大学在学中に、劇団「第三舞台」で初舞台を踏む。第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞した『淵に立つ』(‘16)で毎日映画コンクール、高崎映画祭、ヨコハマ映画祭の主演女優賞三冠。第72回ロカルノ国際映画祭正式出品の主演作品『よこがお』(’19)で令和元年度芸術選奨映画部門 文部科学大臣賞受賞。全国映連賞女優賞受賞。Asian Film FestivalのBest Actress最優秀賞受賞。今後も多数公開作品を控えている。

岡部たかし

Takashi Okabe

1972年6月22日生まれ、和歌山県出身。
近年はドラマ、映画など映像作品への出演も増えている。また、自身が立ち上げた演劇ユニット「切実」では演出も担当。近年の主な映画出演作は『ソワレ』(‘20)『花束みたいな恋をした』(‘21)『キャラクター』(’21)など。

諏訪太朗

Taro Suwa

1954年8月9日生まれ、東京都出身。
自主映画を経て『九月の冗談クラブバンド』(‘82)でデビュー。劇場公開のホラー作品だけでも『リング2』(’99)『死国』(‘99)『富江』(’99)『予言』(‘04)『クロユリ団地』(’13)『貞子』(‘19)と挙げればキリがない、日本映画界きっての名バイプレイヤー。

赤間麻里子

Mariko Akama

1970年8月26日生まれ、神奈川県出身。1989年に無名塾に入塾。
『わが母の記』(‘12)で役所広司演じる主人公の妻・伊上美津役を演じ、映画初出演。以降も数々の映画作品・テレビ・舞台・声優と多方面で活躍している。

STAFF

脚本・監督:後藤庸介

Yosuke Goto

1977年11月21日生まれ、神奈川県出身。
「世にも奇妙な物語」で数多く監督・プロデュースを務める。放送25周年を記念したホラー作品「ががばば」は、怖すぎて1日で14万ツイートされるほどの大きな話題となる。その他ドラマでは、「禍話」(’21)「未解決事件SP 世田谷一家殺人事件」(’20)「ボイス 110緊急指令室」(’19)などを手掛ける。映画作品としては、ヴィレッジヴァンガードを舞台としたドラマシリーズ「ヴィレヴァン!」を映画化した『リトル・サブカル・ウォーズ 〜ヴィレヴァン!の逆襲〜』(’20)がある。最新作は、同時複数恋愛を題材とした恋愛サスペンスホラー「ラブシェアリング」。

音楽:Akiyoshi Yasuda

主題歌:DUSTCELL「INSIDE」(KAMITSUBAKI RECORD)

撮影:鈴木靖之

照明:森紀博

録音:島田宜之

編集:平川正治

美術:平井淳郎

助監督:松井貴

制作プロデューサー:長田克彦

スタイリスト:網野正和

ヘアメイク:小浜田吾央

COMMENTS

死恐怖症を抱えた女子大生・史織を演じさせていただきました。死を間近に感じることで生をより実感する。死と向き合うということは、生きると向き合うことでした。 N号棟というタイトルを聞くだけで何だか笑えてきてしまうほど本当に大変な現場でしたが、私自身も生きているのか死んでいるのか、カメラが回っているのか回っていないのか分からなくなってしまったくらい、このN号棟という小さな世界はとにかく異常で、誰もが敵で、でも誰もが味方でした。あの時見た筒井さんの優しくて温かい、なのにとても恐ろしい顔が今も頭に焼き付いています。

史織役・萩原みのり

私が演じさせて頂いた真帆は、みのりちゃん演じた史織と真逆な女性でした。何に対しても疑問を抱かず、すんなりと受け入れてしまう。高く着飾っているだけで、本当は凄く幼い心を持っている人なんだろうなって演じながら感じました。生と死の間に誕生した世界がN号棟だと思います。死を肯定するのではなく、閉鎖的な空間の中だからこそ崇められた特殊な死の価値観。観てくださる方々の心にそっと冷たい風が吹いたら良いなと願っております。

真帆役・山谷花純コメント

撮影をしているはずなのに、皆何かに取り憑かれているような、不思議な体験をしたのを覚えています。人間の不気味さや狂気、集団心理、思想、生と死など、撮影をしながらも自分もよく考えさせられました。この映画はホラーというジャンルに括れないと思います。是非、ご覧いただければと思います。

啓太役・倉悠貴

この映画は後藤監督の死生観が凝縮した、ホラーでありながら「生きることと死ぬこと」への祈りのような作品だと思っています。加奈子が巻き起こす混乱が、死の恐怖を抱える主人公史織の心を揺さぶります。家族の問題を突きつけられた主人公を萩原みのりさんは、その内面のすべてを丸抱えしてリアルに体現していました。撮影現場での萩原さんの追い込まれた姿には現実と虚構の世界が混ざり合い、それを乗り越えようと真に迫りくるものがありました。加奈子が史織を抱きしめるシーンでは、私は萩原さんを心から加奈子として抱き締めていました。それはとても幸せで清々しい瞬間でした。史織を生きる萩原さんの演技をぜひ大きなスクリーンでご覧いただきたいです。

加奈子役・筒井真理子

かつて某団地で実際に起きた事件の真相を、僕なりに解釈して映像化した作品です。窓が突然開き、テレビが勝手について、天井や壁から激しい音が鳴る...団地中で続発する不可解なラップ現象を起こしたのは、一体「誰」なのか?ご本人も「記憶がない」と語る、クライマックスにおける萩原みのりさんの演技は、もはやドキュメンタリーでした。その顔は、今まで全く見たことのない、恐ろしいものでした。

脚本・監督:後藤庸介

OPINIONS

「霊、よく見ますよ」という人は「信じます」と言いません。
怖いのは信じていない人が霊と出会うこと。ショック死します。
映画「N号棟」はそのショック死を防ぐ心霊ワクチンです。
まったく霊を信じていない人は3回観ることをお薦めします。

Mr.マリック

オープニングから全てが怪しい!
霊能あるあるに頷きながら色んな展開のパターンを想像し探るように観ていた筈が。
アナタの真実とは?アナタの怖いものとは?
信じる事とは?霊とは?魂とは?目の前の世界は本物?
と、日常に潜む恐怖への問い掛けと余韻に霊能者としても惹き込まれました。

鈴凰(霊能者・元住人)

あの幽霊団地事件のことは生々しく憶えている。
「ニュースステーション」が現場から生中継した時の臨場感は「宇宙人解剖映像」をはるかに凌ぐメディア的事件だった。 私の友人はあの中継がきっかけでかなりおぞましいヴィジョンを見ている...。
この映画にもそういう臨場感の仕掛けが施されている。
通常誰もが思い浮かべる心霊実話の語り方とはまったく違う形で。
眼があってはならないものと眼が合うとはこういうことだ。
出来るかぎり予備知識は入れず、先が読めない語りを体感することをお勧めしたい。

高橋洋:脚本家・映画監督(「女優霊」「リング」シリーズ脚本)

和製版の団地ミッドサマー!?
あの団地騒動を、まさかの死生観で描こうとする後藤監督の力技に負けじと喰らいつき、破綻を恐れぬ勢いと魂で演じ抜ける萩原さんはじめとする俳優陣のパワー!

清水崇:映画監督(「呪怨」「ホムンクルス」「牛首村」)

もしも、死者が体験した〈死〉が我々生者の考える〈死〉とは全く異なるものだとしたら......?
そんな不穏な問いを投げかける本作は、生と死の狭間を断絶ではなくシームレスなものとして描かんとする意欲作だ。
いわばホラー映画のカタチを借りたキモチの物語。
あなたも是非、心地よい混乱に身を委ね、類い希な体験を味わってほしい。

三宅隆太(脚本家・映画監督・スクリプトドクター)

廃墟で一番怖いのは、人。
そこに居るはずのない人間との遭遇が、最も危険で恐ろしい。
ましてや笑顔で迎えてくれるなど、違和感と恐怖でしかない......
この団地は、さすがに僕でも住めないかもしれません。

松原タニシ(事故物件住みます芸人)

得体の知れないものを食べているのが気味悪い。
そもそもホラーとカルト集団の食べ合わせが危険な味だ。
内に葛藤がうごめく萩原みのりと微笑みが恐ろしい筒井真理子の共演は嬉しいご馳走。
召し上がれ!

矢田部吉彦(前東京国際映画祭ディレクター)

まるで『ミッドサマー』日本版のような超展開からの、まさかのホラー全部のせ。
Jホラーの伝統から引き継ぐべきところは引き継ぎ、捨て去るものは捨て去る。
我々は「ポストJホラー」誕生に立ち会っているのかもしれない。

宇野維正(映画ジャーナリスト)

男・今カノ・元カノ......この3人組で心霊スポットを訪ねるですって?よしなさいよ。
と思っていたら案の定『ミッドサマー』的な、よろしくない方へ人間関係がグツグツと。
煮え煮え3人を襲うのは大小様々な狂気&心霊現象。果たして彼らを待つものとは?
にしても団地と超常現象って本当に相性がイイですよね。

加藤よしき(ライター)

「ああ、こういったジャンルを扱う映画なんだな」と思ったが最後、あなたはもう、監督の手のひらの上。
観賞後、説明できない違和感に苛まれ続け、頭の中はN号棟で埋め尽くされる事に......
近年稀に見る挑戦的な恐怖映画。

かぁなっき(「禍話」主筆)

ただの事故物件ホラーではない。
ホラー映画を楽しんできた私たちに、禍々しい可能性を示唆する恐怖映画だ。
用心しよう。
映画館の暗闇に紛れジワジワ歩み寄ってくる彼らの思想に飲み込まれないように。
この団地は危険だ。

ジャガモンド斉藤(映画好き芸人)

僕が最も「怖い」と思うのは人だ。
自分と同じはずの生き物に得体のしれない何かを見つけたとき、日常が異界になる。
本作の萩原みのりさんには、それがあった。完全に別の理で“生きて”いる。
僕たちのすぐそばで。

SYO(物書き)

N号棟はただのホラー映画ではありません。
美しすぎる映像。
逞しすぎる主人公。
想像を超えすぎる展開。
高まりすぎる興奮と幸福感。
N号棟は『すぎる』映画です。

松田誠(ネルケプランニング 代表取締役会長)

THEATER

  • すべて
  • 北海道・東北
  • 関東
  • 中部
  • 近畿
  • 中国・四国
  • 九州・沖縄

データを読み込んでいます...